平成16(2004)年7月に「紀伊山地の霊場と参詣道」がユネスコの世界文化遺産に登録されました。和歌山・奈良・三重の3県にまたがる3つの霊場(高野山、吉野・大峰、熊野三山)と参詣道(高野参詣道、大峯奥駈道、熊野参詣道)がそれにあたります。
その世界遺産となっている道が通っている「果無集落」へ行ってきたのでご紹介いたします。
大阪市内から車で約3時間
大阪市内から高速道路を利用し約3時間。奈良県南部にある日本一面積の大きい村、十津川村に果無集落はあります。
五條市から国道168号をひたすら南下するだけですので迷うという事はないと思います。ただ、五條市の本陣交差点からでも75km近くあり、順調に行っても1時間半ほどはかかります。本陣交差点から南は車が渋滞することはまずないと思うので道中は楽しめると思いますよ!
程よいカーブが連続する区間があり、車でもバイクでも本当に気持ちの良いおすすめの道です。ドライブやツーリング目的にもおすすめです。
途中、道の駅「十津川郷」で休憩しました。ここまで来ると目的地まではあと少しというところです。
トイレはもちろん特産品の販売やおにぎりやサンドイッチなどの軽食、自動販売機や喫煙所、足湯などがありゆっくりと休憩することができます。
和歌山県の飛び地で十津川村と三重県熊野市に囲まれた北山村の特産品である柑橘類のじゃばら果汁を使った「じゃばらドリンク」(果汁10%)が売店で売っていたの買って飲んでみました。すごく独特の苦みや酸味、えぐみなどがあって、不味くはないけどかなり好き嫌いがはっきりするものだと思います。興味がある人は一度チャレンジしてみてください。
近年、国道168号はバイパスやトンネルが整備されつつあるのでとても快適に走れる区間が増えてはいますが、途中途中でかなり急なカーブがあったり離合するのに気を遣うような細い区間もありますので当たり前ですが安全運転を心掛けないといけません。
また、国道から果無集落へ向かう最後の区間はかなり急な上り坂で道幅がとても狭いのでゆっくりと細心の注意を払いながら進んでください。
国道からその道へ曲がるところも見逃してしまうかもしれませんの注意が必要です。私は一度通り過ぎてしまいました(笑)
ここはまさに「天空の郷」
果無集落を見学する際は、集落手前にある「果無集落駐車場」が利用できます。車4台分の区画があります。
また少し離れたところに公衆トイレもありますので安心ですね。
そこから200mほど進むと果無集落の入口があります。
道路から集落を見た時にまるで日本ではないような雰囲気に感動しました。ここが「天空の郷」と呼ばれるにふさわしい場所であることは間違いありません。
世界遺産に登録されているのはあくまでも「道」であり、集落自体は世界遺産ではありません。とはいえこの集落も世界遺産の一部と考えるのが普通でしょうか。
「集落」というだけあって数軒の家(5世帯)が集まっており、今現在もここで暮らしている人がいます。果無集落は観光地としての側面がありますが、基本的にはここで住んでいる人たちの暮らしが最優先されるべきだと思いますのでマナーには特に気を付けたいと思います。
訪問時間については十津川村観光協会のサイト(https://totsukawa.jugem.jp/?eid=1228)に指定とお住まいの方から指示が書かれた看板の画像が掲載されていますのでご一読ください。
※下記の時間内に観光してください
朝早くや夕方以降の訪問はしないようにしましょう。
果無集落を通る熊野古道
果無集落の中を通っている道は世界遺産に登録されている「熊野参詣道」です。熊野古道とも呼ばれており熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)へ通じる参詣道の総称のことを言うようです。
熊野古道は6つの道に分けられるようです。
・紀伊路
・小辺路(こへち)
・中辺路(なかへち)
・大辺路(おおへち)
・伊勢路
・大峯奥駈道(おおみねおくがけみち)
上記のうち果無集落を通っているのは小辺路で、高野山と熊野本宮大社を結んでいる道です。平安時代にはこの道はできていたようで、歴史好きじゃなくてもロマンを感じますよね!
遠くまで来た甲斐があると思わせる場所
京阪神や名古屋地区などの都会からは遠い場所にありますが、その分自然豊かで喧騒から離れた癒しの場所だと思います。
道幅が狭いところや急坂もありますが限られた区間だけですので、遠くにお住まいの方も何とか頑張って車やバイクを走らせて来てほしいです。
ここじゃないと見られない風景があります。
それではまた!
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